莫大な追加負担! パンドラの箱を開けた「大成建設」

施工不良発覚で建設途中の大型ビルを解体・再施工。影響を受けたのは大成だけではない。

2023年5月号 DEEP

  • はてなブックマークに追加

「2月上旬から現場のクレーンが動かなくなったんだよ。おかしいと思っていたら、設備業者から『何らかの問題があって、納入が止まっている』という話が聞こえてきた。大変なことが起きているんだろうなと思っていたけれど、事態は想像を超えていた」

納期遅れで競争力低下

ライバルの大手ゼネコン幹部もそう息を呑むほど、国内の建設案件で考えられなかった不祥事が北海道札幌市で発生した。大成建設は3月16日、NTT都市開発から受注した、地上26階、地下2階、延べ床面積約6万平方メートルの大型複合ビルの建設現場で、鉄骨の傾きやコンクリート床の精度不良が300カ所以上にわたって発覚、さらに実測値と異なる報告をしていたと発表した。当該のビルは北海道庁に近接する北海道放送(HBC、TBS系)の本社屋跡地に建てられていたもの。完成すれば新しい札幌のランドマークとなるといわれ、2021年10月から工事が続いていた。大 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。