資金繰りが危ない! 尾を引くコロナ「5類変更」後遺症

危機管理統括庁ができても、脳梗塞手術後にリハビリをしなければ手足(保健所)は動くようにならない。

2023年5月号 LIFE [踏んだり蹴ったり?]

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外は明るいのに病院の事務長室から見える風景は暗い。西日本にある、この民間病院は今、存続の危機にあるからである。つい先ほど、銀行の支店長から電話がかかってきた。今月のこの病院の収入がいつもに比べ半分ぐらい、資金繰りが危ないのではないか、説明に来いというのである。寝耳に水の事務長は経理課長と医事課長を呼ぶ。

「2月診療」分が4月に振り込まれない!

病院の入金方法は独特だ。外来患者は診療日ごとに1割とか3割とかといった一部負担金を窓口で支払う。入院患者からも10日ごとにまとめて一部負担金を徴収、これが毎月の現金収入。残った9割とか7割とかは患者が加入する国保や健保組合といった保険者に、生活保護者分などは行政に請求する。この請求分が審査支払機関を通して病院の銀行口座に振り込まれる(図1)。この患者単位、暦月単位で病院が作成する請求書をレセプトと言う。外来に1回だけ来た患者も1件、30日間入院し ………

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