小谷真生子が社外取締役のポラリス「破廉恥」事件

国内PEの雄で緻密だがなんともお粗末なインサイダー取引。致命的不祥事に悠長な状況か。

2023年5月号 BUSINESS

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国内プライベート・エクイティ・ファンド(PEファンド)の雄、ポラリス・キャピタル・グループでとんだ不祥事だ。社員が投資先の株をひそかに買って売り抜けていたのである。3月6日にインサイダー取引容疑で在宅起訴された横山一成被告の経歴はピカピカだ。1995年卒業の東京大学では航空宇宙工学を専攻。三井物産で希少金属ビジネスに携わった後、米系大手コンサル会社マッキンゼーに転職、さらにミスミグループ本社の海外事業部門に転じ、19年4月、ポラリスに参画した。昨年6月には投資先の「i–PRO」(かつてパナソニックの監視カメラ部門)に派遣され、CFOの立場にあった。優秀なだけに、容疑を子細に見ると、絶妙なタイミングで株を買っていたことが分かる。1件目の総合メディカルホールディングスの場合、TOB情報の入手は19年12月上旬。ポラリスが資産査定に入る直前のことだった。ただし、この段階 ………

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