東京地裁の罪! 東芝の「巨悪」を逃す大甘判決

東電旧経営陣の損害賠償判決は13兆円なのに東芝はたったの3億円。バイセル取引の悪事を放免した裁判長の罪は重い。

2023年5月号 BUSINESS [経済秘話④]

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死者に鞭を打たないのが我が国の美風であるが、こればかりはそうは言っていられない。東芝に不正会計をもたらし、今日に至るまでの東芝の経営混乱の元凶である故西田厚聰(2017年に死去)の罪についてである。3月28日午後3時過ぎ、東京地裁で言い渡された東芝旧経営陣に対する損害賠償請求訴訟の判決に、拍子抜けした人は多いだろう。東芝の不正会計によって株価が下がったことを不服とする株主と、旧経営陣を訴えることでけじめをつけたい東芝の会社側の双方が、故西田、佐々木則夫、田中久雄の歴代3社長ら15人の旧経営陣に対して、会社への損害賠償を求めた裁判である。裁判長は朝倉佳秀。東京電力の福島第一原子力発電所爆発事故で東電の株主が東電旧経営陣を相手にして訴えた株主代表訴訟において、勝俣恒久元会長ら被告4人に13兆3210億円を支払うよう命じ、拍手喝采された裁判官である。東電では業 ………

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