危うい「チャットGPT信仰」

自動運転、メタバースの次はチャットGPT……。日本はバズワードに何度踊らされたのか。

2023年4月号 BUSINESS

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「複数年、数十億ドルの投資により人工知能(AI)の開発を加速させ、その成果を世界と広く共有していくつもりだ」――。米マイクロソフト(MS)がAI開発を手掛けるベンチャー企業、米オープンAIへの追加投資を表明したのは1月23日のことだった。

「明日の天気」に答えない

米IT業界は現在、新型コロナウイルス流行の反動、競争激化、そして景気減速の「トリプルパンチ」に襲われ、リストラ風が吹き荒れている。各社が社員のレイオフ(一時解雇)などのコスト削減に取り組み、MSも1月18日に1万人の社員を削減すると発表したばかりだった。厳冬下の大盤振る舞いだけに、余計に世間の耳目を集めた。企業価値が290億ドル(約4兆円)に膨らんだとも噂されるオープンAIの母体は2015年に発足した非営利団体だ。米テスラのイーロン・マスク氏や著名投資家のピーター・ティール氏らが支援したことで知られる。だが、こうした著名人が関与し ………

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