その後の日本大学/林執行部が及び腰「巨額損害賠償」が迷走/ノンフィクション作家 森功

「林真理子は傀儡。個人的な名誉欲のために理事長に就任しても、権力争いを助長するだけ……」。ブーメランのように失望の声が広がる。

2023年3月号 DEEP [「林改革」尻すぼみ]

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学校法人日本大学が設置した「元理事及び前理事長による不正事案に関する調査報告書」、いわゆる第三者委員会の報告書が発表されたのが、昨2022年3月31日のこと。日大の要請を受け、日本弁護士連合会から派遣された橋本副孝、早稲田祐美子、垣内正の3弁護士が中心となって調査を進めた。第三者委員会の報告書は概要版だけでA4用紙20ページに上り、本編は226ページもある膨大な調査報告書となる。その追及の矛先は、大学に君臨してきた前理事長の田中英壽や日大事業部を操ってきた元理事の井ノ口忠男、田中に金銭を渡した元錦秀会理事長の藪本雅巳だけではない。報告書は理事や常務理事経験者の6人をやり玉に挙げ、それぞれの責任を追及している。十干の甲乙丙丁戊己として匿名にしているものの、関係者が読めば誰を指しているかは一目瞭然だ。たとえば甲は、<日大では、平成20(2008)年9月に理事に就 ………

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