双日が「甘い蜜」の製糖再編を画策

うごめく製糖業界の第三極づくり。双日の仕掛けはとらぬ狸の皮算用になりかねない。

2023年3月号 BUSINESS

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国民生活に欠かせない食材・砂糖の業界で、大手商社が主導する大再編が進んでいる。2023年1月、住友商事系の日新製糖と伊藤忠商事の子会社である伊藤忠製糖が経営統合し、持ち株会社「ウェルネオシュガー」が誕生した。新会社には引き続き伊藤忠が35.9%、住友が24%出資する。この統合劇は「追い込まれた成り行き」(業界筋)との見方がもっぱらだ。というのは、ウェルネオシュガー誕生の2年前(21年4月)に三井物産系で「スプーン印」ブランドで知られる最大手の三井製糖と、三菱商事の子会社で「ばら印」ブランドの同4位の大日本明治製糖が合併し、「DM三井製糖」が誕生していたからだ。DM三井は業界2位の日本甜菜製糖に出資(2.0%)。売上高で業界1、2、4位企業の連携により国内シェアは約6割を占め、3社の売上高は計約1900億円に達する。3位の日新製糖の約430億円を大きく引き離すことになった。3 ………

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