東大「コロナ留年」訴訟/地裁判決を覆した東京高裁/東大が進級潰しの卑劣な「時間稼ぎ」/特別寄稿 上 昌広

号外速報(2月14日 06:50)

2023年2月号 LIFE [号外速報]

  • はてなブックマークに追加

コロナで授業を受けられずに留年を宣告された東京大学理科3類の学生である杉浦蒼大さん(20)が東大を訴えている裁判で、1月26日、東京高裁が東大の主張そのままの「コピペ地裁判決」を取り消し、審理を差し戻す判決を出した。裁判長は上告する権利の放棄を提案したが、東大は裁判の利益(進級の利益)がなくなる年度末が迫っていることを知りながら、上告権の放棄も、上告もせず、上告期限の13日に東京高裁判決は確定した。判決確定まで18日間も引き延ばしたことになる。なぜ、東大はかくも姑息なことをするのか。本稿は、その背景をご紹介したい。 

「コロナ感染診断書」受け取り拒否

まずは、私と杉浦さんの関係だ。私は医療ガバナンス研究所を主宰し、大学生のインターンを受け入れている。杉浦さんは、その中の一人だ。東大に合格した一昨年4月から、我々の研究所に出入りしている。私は、今回の訴訟についても、最初から相談に ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。