仏当局も狙うゴーン被告。手駒を手中にした特捜部との異例の合同捜査が迫る。
2023年2月号 DEEP
東京五輪汚職・談合事件をマークしている司法記者クラブの記者たちは、眠れぬ正月を迎えた。昨年11月に関係先の家宅捜索を華々しく報じた後、捜査は鳴りを潜めてしまい、逮捕予定稿を握りしめたままジリジリとする日々を送ったからである。その一人が言う。「捜査に加わった公正取引委員会による告発手続きに時間を要しました。端緒をつかみ、大まかな事件の構図をつくったのは検察。告発する側の公取委はそれを後追いする形となり、談合を裏付けるピースを一つずつ枠にはめ込むような調査に追われました。こんな談合事件は極めてレアケースです」着手に時間を要したのは談合の構図にあるという。まずは東京地検特捜部の描く事件のあらましをみておこう。舞台は、2018~21年に本番と同じ会場で計56回にわたって行われたテスト大会。その入札26件について独占禁止法違反が疑われる広告最大手電通など8社 ………
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