北朝鮮シジミ偽装の「黒幕」に捜査のメス

ひと頃は株式市場で注目されたこともある人物。漁船の不正輸出や駐車場転がしの過去も。

2023年2月号 DEEP

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昨年12月22日、山口県警などにより全国で大々的な家宅捜索が行われた。北朝鮮産のシジミを国産と偽り販売していた不正競争防止法違反事件である。焦点に浮かび上がっているのは山口県下関市の貿易会社「アイコー」。同社の金田珠年代表はこの手の事件でたびたび名前が上がり、ひと頃は株式市場で注目されたこともある人物だ。信用調査会社などによると、1949年生まれの金田代表は朝鮮大学校卒業後、山口朝鮮高級学校に教員として赴任、80年代以降は一転して地元でパチンコ店や不動産業などを手広く始めたとされる。焦点のアイコーを設立して水産物輸入販売に乗り出したのは88年のことだ。最初に捜査線上に浮かんだのは94年。兵庫県警が摘発した北朝鮮への中古車輸出を巡る外為法違反事件だった。金田代表は89年に日立系列の自動車電装品販売会社を設立、自動車関連の商売も盛んに行っていた。次なる事件 ………

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