インド映画が三たび脚光を浴びている。新海誠の新作アニメーション映画「すずめの戸締まり」が全国のスクリーンをほぼ独占するなか、インド独立闘争の英雄の活躍を描いたアクション大作「RRR」が日本で大ヒット。動員は30万人超、興行収入が5億円に迫るロングランヒットを続けている。ハリウッドを凌ぐ大迫力の映像、「少年ジャンプ」顔負けの熱き友情、家族や祖国への思い――。人間の感情を揺さぶるあらゆる要素の入った血湧き肉躍る物語に多くの観客が歓喜している。「RRR」は同国史上最大の約100億円をかけて製作された（日本の大作である庵野秀明監督「シン・ゴジラ」の製作費は約13億円。いかに破格かがわかる）。舞台は1920年、英国植民地時代のインド。主人公は英国軍の総督らに捕らわれた少女を救出するために立ち上がったビーム（NTR Jr．）と、ある大義のために英国政府の警察となるラーマ（ラ ………