暗号資産業界にはびこる強欲や不正が洗い流された後、 創太は「希望の箱舟」になれるだろうか。
2023年1月号 BUSINESS
世界有数の仮想通貨(暗号資産)取引所FTXの経営破綻が業界にはびこる虚栄を一掃する大洪水をもたらしている。FTX騒動がさらけ出したのは、あぶく銭で膨れあがった暗号資産バブルの脆弱性であり、インターネットの理想とは懸け離れた不道徳な業者の実態に他ならない。日本の政府・与党が推進する分散型インターネットの概念「Web3」にも陰りが出そうだ。「Web3や(基盤技術の)ブロックチェーンに対する本質的な懸念ではない」。デジタル化の遅れを取り戻すというお題目を掲げ、Web3を国家の成長戦略にまで祭り上げた自民党のデジタル族議員は、FTX破綻騒動の余波を沈めようと躍起になっている。FTXでは顧客資産の流用が明らかになり、カリスマ的人気を誇った創業者サム・バンクマンフリード氏が逮捕される事態に発展した。一方、日本では2014年のマウントゴックスや18年のコインチェックなど交換業者か ………
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