その後の日本大学/女帝・田中優子の哀れな末路/ノンフィクション作家 森功

家宅捜索のあと、自宅の階段から転落。ひどく頭を打ち、後遺症で半身不随に。通夜には相撲関係者が目立った。

2022年12月号 DEEP [因果応報]

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東京地検特捜部は今からおよそ1年前の2021年9月8日、背任の疑いで逮捕した井ノ口忠男と藪本雅巳の被疑事実を固める名目で、杉並区阿佐ヶ谷南にある「ちゃんこ料理たなか」を家宅捜索した。4階建ての湯沢ビルは1階と2階が店舗、3階から上が田中英寿、優子夫妻の住まいとなっていた。特捜部は続いて10月7日、湯沢ビルを再び捜索し、そこから2億円を超える現金を押収する。「私とあの人が30年以上も働いて貯めたお金よ。それを持っていくなんて許せない」優子は特捜部の事務官にそう食って掛かった。だが、それで許されるわけがない。すでに日大医学部付属板橋病院の建て替えを巡り、藪本から田中に8千万円が渡った事実が明るみに出ていた。自宅に残していた現金は、田中に対する脱税事件捜査の道を開く端緒となる。

現理事長・林真理子の供花なし

わけても優子は、隠してきた現金がばれたことが、よほどショックだったに違いない。家 ………

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