火花散る「ユニバーサルワクチン」 開発競争

世界各地で変異株との「イタチごっこ」を断ち切るため万能ワクチン研究が白熱。

2022年12月号 BUSINESS [日本にもチャンス]

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<『変異株スープ』で冬の流行予測が困難に>。最も権威ある科学雑誌「nature」が発行するメルマガニュースのタイトルである。記事によると2021年後半に出現したオミクロンは変異を繰り返し、今後感染の波を引き起こす可能性のある変異株は12系統以上にのぼるという。まるで世界が「変異株スープの中に放り込まれているようだ」というのが記事の趣旨である。世界の「変異株トラッカー(追跡者)」によると、ヨーロッパ、北米、アフリカでは「BQ.1」が上昇、アジアではシンガポール、インド、バングラデシュを中心に「XBB」が新たな感染の波を引き起こしている。他にも「BQ1.1」「BF.7」「BA.2.75」などが同定され、ひとつの波に別の変異株の波が追い打ちをかける「二重の波」につながる事態もありうると記事は指摘する。不安を煽る意図は毛頭ない。むしろ逆である。オミクロンが肺に浸潤しないことは変 ………

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