イーロン・マスクが開けた「地獄の扉」

言論の自由を掲げてツイッター買収。広告主離反、増収策は不評…。過去にない逆風。

2022年12月号 BUSINESS

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「凧が一番高く上がるのは、風に向かっているとき」――。イーロン・マスクは現在、英国の政治家、ウィンストン・チャーチルが残したこの言葉がもっともよく似合うビジネスマンと言えるだろう。電子決済のペイパルや電気自動車(EV)のテスラ、宇宙開発のスペースXなどを興し、数々の逆境を糧として「不可能」と言われた事業を立ち上げてきたからだ。

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そのマスクが今、10月27日に440億ドル(約6兆5千億円)で買収した米ツイッターの最高経営責任者(CEO)として猛烈な向かい風を浴びている。一部で「ツイ廃(ツイッター中毒者)」と揶揄されるマスクの絶え間ないツイートに振り回されがちだが、まず経緯を簡単に振り返っておこう。マスクが米証券取引委員会(SEC)への届け出でニューヨーク証券取引所に上場するツイッター株式の9%超を取得したと明らかにしたのは4月4日のことだ。直前にはツイッターに ………

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