露を婉曲批判「ドイツの憂鬱」

露によるインフラ攻撃の可能性大。名指し批判を避ける独を見透かし、増長する懸念も。

2022年11月号 DEEP

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10月8日土曜日朝、ドイツ北部で鉄道が3時間にわたり完全に停止した。行楽に向かう乗客らが案内所やチケットカウンターに詰めかけ、ベルリンやハンブルクなど主要駅構内では大規模な混乱が生じた。

国有化は最後の手段

運行停止の原因は通信システムの障害。ほどなくしてシステムを司る通信ケーブルが切断されていたのが見つかった。切断された場所はドイツ西部のノルトライン=ヴェストファーレン州のヘルネと、東部のベルリン郊外。互いに540キロメートルも離れていた。不自然な状況からドイツのフォルカー・ヴィッシング交通大臣は「標的を絞った意図的かつ計算された方法で行われた破壊工作だ」と指摘。ドイツ連邦刑事庁(BKA)も初動捜査の段階で「国家命令による妨害行為の可能性がある」との見立てを示し、名指しこそしなかったものの、ロシアの関与を匂わせた。西欧のインフラ設備が攻撃にさらされたのはこれだけ ………

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