見るも無残な「大学ランキング」/日本の科学は「ガラパゴス」

OECD諸国で日本だけ博士課程進学者が減少。米国で博士号を取得する研究者数は中国人留学生6337人に対し日本は114人。

2022年11月号 BUSINESS [最後のチャンス]

  • はてなブックマークに追加

今年のノーベル賞シーズンはあっという間に過ぎ去った。メディアの下馬評では物理学、化学、生理学・医学の自然科学3賞で、多数の日本人有力候補が挙げられていたが、残念ながら受賞はゼロだった。ネアンデルタール人など古代人の遺伝情報を解析して生理学・医学賞を受賞したマックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ教授が沖縄科学技術大学院大学教授を兼任していることが話題となった程度だった。2000年以降、日本は20名のノーベル賞受賞者を輩出した。米国の98名に次ぐ輝かしい記録である。受賞者の経歴を調べてみると、真鍋淑郎、中村修二、南部陽一郎の3氏は受賞時すでに米国籍で、この3名を含む20名のうち、3分の2にあたる13名が海外での研究歴を有する。日本の研究者はグローバルな科学コミュニティーで確固たる地位を占めていたのである。

新素材の「魔術師」相田教授が警鐘

ところが近年、大きな変化が起きている ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。