新連載/その後「日本大学」/断てない「悪の根」/森功 ノンフィクション作家

新執行部がまず着手しなければならないのは、田中、井ノ口、藪本ら事件の主役に対する300億円以上の損害賠償請求。

2022年10月号 DEEP [断てない「悪の根」]

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「私の意をくんで素晴らしい女性を理事に送り出してもらいました。マッチョな体質を変えたいのが第一……」さる7月1日、学校法人日本大学の理事長に就任した林真理子は、記者会見でそう語った。理事長の最初の仕事が、大学の新たな体制づくりである。新理事長は1889年の学校創立以来、すべて男性だった理事を総入れ替えした。新体制では理事22人のうち、林本人を含めて9人の女性を起用し、常務理事に就任した精神科医の和田秀樹をはじめ、大学の外から半数を超える理事を登用した。理事長として権力を集中させた田中英寿体制からの脱皮を目指している。

疑念を拭い去れない林理事長

林は新たな理事会の体制について胸を張った。「新しい風が吹いています。議論活発化を確信しました。サラリーマンがトップの意に沿うのは仕方ない。トップがいなくなったので、親田中派はもういないと信じています。いるとしたら反林派でしょうけれど ………

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