世界遺産 屋久島を汚す町長と亡者たち

検察も詐欺と認めた町・議会トップたちの旅費着服。観光客の寄付金が横領されても無責任。行政一体の不正体質を、移住した「離島記者」が告発する。

2022年10月号 DEEP [底なし 地方自治体の腐敗]

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悠久の森に包まれた世界自然遺産、鹿児島県の屋久島――。樹齢数千年の屋久杉とともに1万2千人の島民が暮らしている。その島に魅せられた私は2012年、20年勤めた朝日新聞社を辞めて家族と移住した。縄文杉(樹齢数千年の高齢杉)やウミガメ、ヤクシマザル。豊かな自然に癒やされる生活は、やがて雲行きが怪しくなった。屋久島町役場に不正や問題が絶えないのだ。国会議員に焼酎400本! いま、荒木耕治町長(72)が過去5年間に約370万円分の贈答品を国会議員らに贈った交際費問題が俎上に上がっている。荒木町長が「兄貴分」として頼る森山裕衆院議員(鹿児島4区)には、高級焼酎の「三岳原酒」140本やイセエビ、水イカなど、少なくとも約50万円分を東京・永田町の議員会館に贈っていたことが、私たちの取材で明らかになったのだ。森山事務所は「個人の贈答と思っていた。名産品のPRに使った」と言うが、 ………

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