ザポリージャ危機などどこ吹く風。火事場泥棒的な原子力政策の転換。「次世代炉開発」宣言に絶句。
2022年10月号 POLITICS [虚妄の「次世代炉開発」]
「原発・原爆一字の違い」とはよく言ったものである。ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、ザポリージャ原発では今も砲声が響き渡る。プーチン大統領は今年2月、核戦略部隊を「高度な警戒体制」に置いた。また8月26日まで国連本部で開かれていた核不拡散条約(NPT)再検討会議は、ロシア一国の反対で声明すら出せないまま決裂した。ウクライナは今、原発事故の恐怖と核兵器使用の危機に晒されている。こうした中、岸田首相は8月24日のGX(グリーントランスフォーメーション)実行会議で「新たな安全メカニズムを組み込んだ次世代型原子炉」の開発と建設を指示した。唐突な岸田首相の「次世代炉開発」宣言に対して、小泉純一郎元首相が顧問を務める「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)」は8月30日、「岸田政権は『原発カルト』から脱会し、再エネ100%を目指せ」と題する声明を発表、「火事場 ………
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