携帯事業売却説が出回った「楽天」

契約数減少、通信障害、幹部退職。夏に出回った噂は「単なる与太話」と片付けられない。

2022年10月号 BUSINESS

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8月下旬、通信業界で「楽天が携帯電話事業を手放す」という噂が駆け巡った。「売却先は中国企業だ」「本命はNTTドコモだったが、ドコモにはその気がないようだ」。情報は大いに錯綜したが、次第に尻すぼみ。「あれは何だったんだろう」と関係者は言う。

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この噂の真偽を確かめようとメディアが動いたのは当然として、大手通信会社の幹部も情報の確認に奔走した。話の出元が総務省に深く食い込む業界関係者だったからというのが理由の一つだが、そればかりではない。楽天が携帯電話事業を手放してもおかしくはない状態にあるからだ。同社が携帯電話事業に本格参入、大手キャリアの一角として名を連ねるようになったのは2020年4月。まだ2年ぐらいだが6月末に自社回線の携帯電話契約数が477万件と、4月時点から23万件減った。携帯事業に参入して以来初めてとなる契約数の減少。「0円でずっと使われても困 ………

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