日本電産は「もはやタイタニック号」

関氏以外にも幹部が続々退職、永守氏のイエスマンばかりが残る事態。足元では経営責任に発展しかねない時限爆弾も浮上。

2022年10月号 BUSINESS [「女衒」が秘密兵器]

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日本電産の関潤社長兼最高執行責任者(COO、61)が9月2日付で辞任した。後任の社長には、永守重信会長兼最高経営責任者(CEO、78)が「子分」と呼び、1973年の創業以来、付き添ってきた小部博志副会長(73)を起用した。

1年間無報酬に関氏が反発

同日、永守氏は記者会見し、辞任理由を「業績悪化の責任をとるため」と強調。「関は逃げた」と言い放ったが、永守氏による「事実上の解任」と見る関係者は多い。関氏は、日産自動車で中国合弁会社の社長を歴任後、内田誠社長体制下でナンバー3の副COOに就任。カルロス・ゴーン元会長が敷いた無謀な拡大戦略を軌道修正するための構造改革や、業績反転のための商品企画など主要部門を任せられていた実力者だ。その実力者が永守氏に直接請われて日本電産に移り、20年4月に社長に就任。永守氏はこれまで外部から多くの後継候補を獲得したものの、長続きせず、放逐してきたが、関氏につ ………

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