「辞めるに辞められない」公明・山口代表の苦衷

石井幹事長への後継指名と受け取られた「一押し」発言は、滅多に失言をしない山口代表の「大失言」だった。

2022年9月号 POLITICS

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安倍晋三元首相に放たれた「凶弾」が公明党を大きく揺さぶっている。9月25日の党大会で任期満了を迎える山口那津男代表が退任すると見られていたが、安倍氏の急逝と参院選の議席減で勇退の花道シナリオが狂ってしまった。さらに、岸田文雄首相が突如、党役員人事・内閣改造を前倒ししたことも、党内の動揺に拍車をかけている。「昨日、首相からお電話をいただいて、8月10日に内閣改造を行いたいと。この旨、明確にお伝えいただきました」山口氏は8月6日、広島市内で記者会見し、前日5日に首相から電話で改造の日時を伝えられたことを明らかにした。首相との具体的なやり取りも紹介し、その狙いについて「秋の臨時国会への備えを十分にしておきたいのではないか」と解説した。

「組織票」の底が抜けた!

首相は今回の「電撃改造」を麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長、山口氏の了解を得た上で進めたが、寝耳に水の山口氏は驚くばか ………

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