百害あって一利なし。JT、鳥居薬品、喫煙科学研究財団がばら撒くお金から目を逸らさないで欲しい。
2022年9月号 BUSINESS [まやかしにお墨付き]
世の中には様々な会社はあれど、タバコ会社ほど、害悪に直結する商品を公然と販売している会社はない。2019年、世界中には推定11億4千万人の喫煙者がおり、その結果として年間769万人が死亡していると推計されている。そのようなタバコ会社が医療界に多額の金銭をばら撒き、医療者が罪悪感なく受け取っているとしたら、読者はどう思うだろうか。本稿においては医療界にばら撒かれるタバコマネーについて解明したい。まず読者の頭に浮かぶであろう疑問は、なぜタバコ会社が医療界にカネをばら撒いているのかという点ではないか。その重要な目的の一つはタバコに対するマーケティングである。例えば2022年3月、フィリップモリス社が、「スモークフリー」に関する意識調査の依頼を各医学学会の担当者に送付したことが、筆者らの調査で判明している。そもそも「スモークフリー」「煙のない社会」と言った加 ………
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