パワハラで告発・処分された前歴。コロナ対応で評判とともに利益もうなぎ上りだが、内紛の火種は日に日に大きくなっている。
2022年9月号 DEEP [カリスマなき巨大組織の迷走]
日本最大の民間医療機関「徳洲会グループ」で注目のトップ交代があった。さる6月25日のことだ。退任する安富祖久明理事長の後任を決めるため、医療法人徳洲会の理事長選挙が実施された。理事長選は全国に展開する徳洲会病院の院長である理事をはじめ、徳洲会本部の事務局や看護・介護の責任者たち96の投票によって決まる。大阪府の岸和田徳洲会病院の総長である東上震一と神奈川県の湘南鎌倉総合病院院長の篠崎伸明という二人の副理事長が立候補し、その票を争った。ともに1954年6月生まれの68歳だ。東上は和歌山県立医科大学を卒業し、90年に徳洲会の心臓血管外科部長となった。一方の篠崎は千葉大学医学部時代から茅ヶ崎徳洲会病院の研修医となり、大学卒業後外科医として徳洲会のエリートコースを歩んできた。徳洲会におけるキャリアは、篠崎のほうが10年以上長い。副理事長に就任したのも篠崎が先で ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。