出井伸之逝く/「ソニーを潰した男」の無念

盛田家との宿縁から一時は栄華を極めたが、技術者でないことが終生のコンプレックス。

2022年8月号 BUSINESS

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ベテランの家電担当記者が「あんなに驚いたトップ交代はなかった」と口を揃えるのが、1995年3月22日のソニー社長交代記者会見だ。まず出井伸之常務(当時)が緊張した面持ちで会場に入り、その後に大賀典雄社長(同)が続いた。誰もが出井氏は露払いで、本命は大賀氏の後から入室すると思っていたらそのまま着席し、大騒ぎになった。役員序列15番目から昇格する大番狂わせ。いち早くインターネット時代とデジタル革命の到来を察知して「ソニーを変えた男」と言われたが、2003年に株価大暴落の「ソニー・ショック」を招き、05年3月に「ソニーを潰した男」としてソニー会長とCEO(最高経営責任者)を退いた。その出井氏が6月2日に84歳で亡くなった。 東京生まれ。成城学園小学校・中学校から早稲田高等学院、早稲田大政経学部に進んだ「お坊ちゃん」で、アルマーニのスーツに身を包み、スポーティーな外 ………

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