2022年7月号 DEEP
元文部科学事務次官で駐ペルー大使も務めた土屋定之氏(69)が、天下った故郷の広島県の公立大学法人の理事長を今年4月に突然辞職した。昨年4月の就任から1年足らず、2025年3月末まで任期を3年近く残し、4月末という中途半端な時期での退職。「健康上の理由」と発表されたが実際の理由は「パワハラ」だったという。いったい何があったのか——。広島県公立大学法人は傘下に2つの大学を持つ。100年以上の歴史を持つ県立広島大学と、昨年4月に開学した叡啓大学だ。叡啓大はグローバル人材の育成を目的とした大学で、湯崎英彦知事の肝いりで設立された。これを機に大学法人を改組し、新設の理事長ポストに広島県が招聘したのが土屋氏だった。複数の候補者の中から、広島県ゆかりの文科省大物OBということで、最終的に湯崎知事が人選した。許認可、各種補助金の配分など、文科省や大学行政との太いパイプが期 ………
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