「学力不問」で「頭数優先」の現状を追認。白旗掲げた文科省。誰でも教員になれる時代が到来。日本の子どもはどうなるのか。
2022年7月号 DEEP [文科省が「白旗」]
この春、各地の学校で新学年が始まってまもない頃、思わず目を見張る緊急通知が各都道府県・指定都市の教育委員会を駆け巡った。出どころは文部科学省。なんと「教員免許状を持っていない人を教員として受け入れて」というのだ。「誰でもいいから教員にして」――。乱暴に言い換えれば、そうなる。歴史を紐解くまでもなく公教育は国の活力の源泉であり、その質は教員が左右する。だからこそ、文科省は教員の「質向上」に注力してきたはずだ。近年、全国的に教員不足が続いているのは周知の事実だが、員数合わせを優先し質の担保に白旗を掲げた形の今回の通知は、関係者に大きな衝撃を与えた。それは、日本のどんな未来を予言するのか。
問題の緊急通知(4月20日)の冒頭には、「教師不足への対応のため、特別免許状・臨時免許状の活用などを依頼するものです」と大書されていた。今年1月に公表された文 ………
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