国民資産の再開発なのに情報開示に消極的。トップに24年間君臨する老害が内向きの元。
2022年7月号 BUSINESS
三井不動産の評判が地に落ちている。東京・六本木や日比谷のミッドタウン事業をはじめ、市街地再開発プロジェクトで成功を収めてきたが、一方で横浜市の欠陥マンション問題や千代田区長への高級マンション優先販売などで顕在化した責任逃れの姿勢に批判が集中。最近では、樹木約1千本を伐採する明治神宮外苑(東京・新宿、港)の再開発で集中砲火を浴びている。悪評の背景を探っていくと、1998年の社長就任以来24年間トップに君臨する現会長の岩沙弘道(80)が招いた閉鎖的な経営体質に行き着く。
「情報を小出しにされると予測評価が適切にされているか疑念が生じる。外苑の森が守られるかどうか極めて不透明だ」5月26日、神宮外苑再開発計画を巡り開かれた都環境影響評価(アセスメント)審議会第1部会(オンライン開催)。部会長を務める日本大学教授(土木工学)の齋藤利晃は、工事に伴い伐採され ………
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