上海で徹底的なロックダウンが実行されたのは、威信をかけた国産ワクチンのせいだ。
2022年7月号 DEEP
中国最大の経済都市・上海。この春、2400万人にも及ぶ市民が突如、「巨大な檻の中」に閉じ込められた。新型コロナウイルスの感染拡大で外出が許されない事態が約2カ月間続いた。静まりかえった巨大都市を上空から見れば、さぞかし異様な光景と映ったに違いない。
6月1日、上海ではようやく外出が許可されるようになった。約9割にあたる市民が久しぶりに外に出たことで、幹線道路はどこも大渋滞。「エルメス」など高級ブランド店の前には長蛇の列が作られた。富裕層が多い上海らしいリベンジ消費だったといえる。街中では開放感から大声を出す若者たちの姿が至るところで見られた。日付が変わった2日深夜1時。上海ではいまだに店内飲食は全面禁止なのだが、裏通りにある酒場の前にテーブル席を作ってそこで酒をあおり、ドンチャン騒ぎが繰り返された。中国らしいストレス発散のさせ方といってしまえば ………
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