脱炭素を巡る合意に「霞が関文学」が盛り込まれた理由はウクライナ侵攻という笑えぬ話。
2022年7月号 BUSINESS
「石炭を段階的に廃止していくことは、私たち全員の共通目標だ。特に交通・運輸部門の脱炭素化では、今回の共同声明にかつてないほど明確な言葉を盛り込むことができた」ドイツの首都ベルリンで5月下旬に開かれた主要7カ国(G7)気候・エネルギー・環境相会合。議長国ドイツのロベルト・ハーベック経済・気候保護相は共同声明に手を添え、会合の成果を強調した。
今回のG7で最大の焦点となったのが、二酸化炭素(CO2)を排出する石炭火力発電の取り扱いだった。参加7カ国のうちドイツや英国、カナダなど5カ国は内々に「2030年までに国内石炭火力の全廃」で合意していた。これに猛然と反発したのが、電源構成の3割を石炭火力に頼る日本だった。米国は「30年代」と表現を和らげるよう求めたものの、廃止時期を盛り込むこと自体については受け入れる方針を示していた。2日間の議論を経てまとまった共同声 ………
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