コロナの巨額債務の返済へ新税導入に執念を燃やす財政再建論者、矢野次官の人事構想が頓挫。
2022年7月号 BUSINESS
夏の幹部人事を控えた財務省に激震が走った。泥酔した小野平八郎総括審議官(56)が5月、帰宅途中の電車内で乗客に暴行を働き、警視庁に逮捕されたからだ。小野氏は即日、総括審議官の職を解かれて官房付に異動させられたが、これで「2年後の事務次官候補」とされた小野氏の出世の道は絶たれた。小野氏が幹部ラインから外れたことで、同省の幹部人事の行方も不透明化した。実は小野氏と同じ主税局出身の矢野康司事務次官(59)は、新型コロナウイルス対策で膨張した債務を返済するための新税導入を小野氏に託す考えだった。その人事構想が頓挫し、矢野氏も落胆の日々を送っている。
まずは事件を振り返っておこう。小野氏は5月20日未明、東急田園都市線の車内で乗客とトラブルになり、その乗客に暴力を振るった。このため、同線桜新町駅の駅員の通報で駆け付けた警視庁玉川署の警官によって現行犯逮捕 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。