DICが足早に「液晶材料」から撤退する理由

今年初めて売上1兆円超えを見込むDICが、 儲けの大きな成長事業から退く迅速果断。

2022年7月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

DICが液晶テレビの中核材料である「液晶」から撤退する可能性が濃くなった。後発ながら積極的な営業戦略でシェアを伸ばし、儲けの大きな成長事業として位置づけていたが、一転して構造改革事業に追いやった。背景にあるのは中国企業の安値攻勢による業績悪化と、「ポスト液晶」テレビの台頭である。シャープをはじめとする日本企業が市場を開拓した液晶テレビだが、いまでは中国が主要生産国である。もともと「液晶」は独メルクとチッソ(現在は同社事業部門であるJNC)に続く、3番手のDICが市場を寡占してきた。液晶は液状なのに結晶構造をもつ粘性の化学物質で、電気を流すと分子の向きが変わる性質がある。これを光の通り道を開閉するスイッチとして利用したのが液晶テレビであり、軽くて薄くて高画質を可能にしたことから、ブラウン管テレビを駆逐してしまった。扱いが難しい液晶を1973年、はじめて ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービスです。年間定期購読をご契約の方は無料でご利用いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※ご利用いただけるサービスは購読コースにより異なります。詳しくはこちらをご覧ください)。