「経産省の別ポケット」と呼ばれるJICが、またぞろゾンビ企業に莫大な血税を注ぎ込もうとしている。
2022年7月号 BUSINESS
東芝の株価が高騰している。2015年に粉飾決算発覚で一時は1750円を割り込むところまで暴落したが、今年3月から値を上げ6月9日時点では5789円と発覚前を上回る水準だ。臨時株主総会で会社分割案が否決され、いよいよ会社売却(非上場化)しか手がなくなったところで政府系投資ファンド、産業革新投資機構(JIC)が浮上した。「日本政府が東芝を国有化する」という観測で、海外ファンドが群がっている。日本国民の血税が再びゾンビ企業の救済に投じられようとしている。「会社売却を模索している東芝の島田太郎最高経営責任者(CEO)は……」――。6月8日のウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)が報じた、東芝社長のインタビュー記事の書き出しだ。
日本の読者の中には「東芝が身売り?」と違和感を抱いた向きが多かったかもしれない。日本のメディアは東芝の事業再編について「会社分割案が株主に否 ………
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