傘下に収めた「じもとHD」やきらやか銀行の外債「含み損」が膨れ上がり、見るも無残な有り様。
2022年7月号 BUSINESS [じもとHD「含み損地獄」]
「公的資金を返さないのは泥棒と一緒」。昨年10月、新生銀行に仕掛けた同意なきTOB(株式公開買い付け)を巡って、この発言が新聞紙面を賑わせたのは記憶に新しい。そう、声の主はSBIホールディングス(HD)の北尾吉孝社長。4カ月にわたる攻防の末、昨年12月に新生銀行を子会社化してSBIHDの傘下に収め、SBIが資本業務提携を結んで地銀の経営再建を図る「地銀連合構想」でも、5月12日に発表した大光銀行で8グループ(個別行ベースで9行)に達し、完成形の10行提携をほぼ整えた。マスコミはこぞって「地銀の救世主」のごとく北尾社長を囃し立ててきたが、遂にその化けの皮が剥がれようとしている。年明け以降、米国の金利が急激に上昇したことで、利回りの低い既存の外国債券(外債)の価格が下がり、有価証券運用で多額の「含み損」を抱える銀行が増えているのだが、とりわけ目立つのがSBIと資本業務提 ………
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