アルプスアルパインvsモノ言う株主が「控訴」
日本には支配株主を持つ上場子会社が300社以上。少数株主無視で「ウチの会社」が、公然と罷り通る。
2022年6月号 DEEP
電子部品メーカーのアルプスアルパインと、香港の「モノ言う投資家」オアシスインベストメンツが「少数株主の権利」をめぐって激しい法廷闘争を繰り広げている。争点は上場子会社における少数株主の利益の保護。米欧に比べ親子上場が多い日本では上場子会社の少数株主の利益が蔑ろにされるケースがある。海外投資家の目に奇異に映るこの歪な上下関係が是正されなければ、海外からの投資は細るばかりだ。
「少数株主の権利」が焦点
カーオーディオ、カーナビなどを手がけるアルパインは1967年にアルプスと米モトローラの合弁会社として設立された。78年に両社が合弁を解消し、その後アルパインは88年に東京証券取引所第2部、91年に東証1部へ上場したが、上場後もアルプスが40.4％を出資する「親子関係」にあった。電子部品メーカーのアルプスが完成品メーカーのアルパインを子会社に抱える珍しいグループ構造だが2011年上期の時 ………
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