「今回は参院選前にやるからな!」――。「何もしないメガネ」と揶揄される首相にしては珍しい勇断!
2022年6月号 BUSINESS
岸田文雄首相が早ければ6月にも外国人観光客の新規受け入れを再開する準備を始めた。新型コロナウイルスの感染拡大で長らく厳しい水際対策を続けてきたが、夏の参院選前にもかかわらず方針転換に踏み切る。「何もしないメガネ」と揶揄される岸田にしては珍しい「君子豹変」といえるが、実際は止まらない円安に焦った末の苦肉の措置だった。円安はインバウンドに追い風となる。外国人観光客の蒸発に苦しむ地方の支持を得て、参院選での勝利を確実にする戦略へ舵を切った。「今回は参院選前にやるから」――。岸田は5月早々に、信頼する一部の側近に対してこう漏らした。心を決めた様子の岸田を見て、周囲は「やるしかない」と観念し、調整を始めた。新型コロナの水際対策は、段階的に緩和してきた経緯がある。ビジネス目的の外国人の新規入国は、3月から受け入れ団体が管理する条件で解禁した。面倒な事前 ………
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