2022年6月号 BUSINESS [雲泥の差]
岸田文雄総理が、ゴールデンウィークを利用し、東南アジアと欧州を訪問した。首相官邸は、その時の様子を記録した動画を公開しているが、屋外は勿論、屋内でも、誰もマスクをつけていない。郷に入れば、郷に従えということだろうが、この情景は、科学的なエビデンスに基づき、信念をもって行動するのではなく、場当たり的な対応を繰り返してきた日本のコロナ対策を象徴している。4月27日に開催された政府の新型コロナウイルス(以下、コロナ)感染症対策分科会での議論の中身を知れば一目瞭然だ。ゴールデンウィーク後に感染が急拡大した場合に備えて、感染者数の抑制と社会経済活動の維持を組み合わせた4つの対応策が議論された。朝日新聞は、翌日の朝刊で「行動制限か経済重視 医療体制維持か軽減 感染拡大 専門家が対応策」と報じた。
行動制限と医療体制維持は、第一波以来の我が国のコロナ対 ………
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