特別寄稿 金融庁に「領空侵犯」の勧め/佐々木清隆 金融庁初代総合政策局長

「両利き」の政策官庁へ「変革」待ったなし!

2022年6月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

2019年7月に金融庁総合政策局長を最後に35年余りの公務員生活を終えた。その間に3度10年近くの国際機関職員としての海外勤務のほかは公務員人生の大半を金融行政の現場で過ごした。特に不良債権問題に端を発する日本の金融危機(1997年~)には内外金融機関に対する集中検査、ミニITバブルの崩壊とリーマンショック(2008年)後の証券市場での不正取引や粉飾の調査検査、デジタル化が進展する中での暗号資産(仮想通貨)業者に対する検査等多数の個別金融機関や企業の「事件」に当局の立場から関与してきた。他方2017年からは金融庁総括審議官として金融行政改革と組織の再編にも関与した。1998年に大蔵省から分離設立された金融監督庁検査部(局)での厳しい検査や金融検査マニュアルの策定に関与した立場でその20年後に検査局及び同マニュアルを廃止するとは因果なものである。退官後は一橋大学大学院 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。