近鉄が「老害」奈良県知事に反攻宣言

京都・奈良・大阪の3都を結ぶ新型観光特急「あをによし」を運行する密やかな目論見。

2022年6月号 BUSINESS

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近畿日本鉄道は4月29日、新型観光特急「あをによし」の運行を始めた。昨年引退した「12200系」の特急車両4両1編成を改造し、京都・奈良・大阪の3都を結ぶ豪華列車に仕立て直した。同じ古都でありながら京都に比べて観光客の来訪が少ないのを引け目に感じてきた奈良県の荒井正吾知事は大喜びしている。だが実を言えば、この新型特急は近鉄による荒井知事への反攻宣言なのだ。改造費用は3億3千万円。ボディーカラーには「冠位十二階」で最高位の紫色を採用し、車内外に正倉院の宝物や天平文様を模した装飾を施した。車内の座席は、1、3、4号車が1列+1列で配置した2人用のツインシート、2号車は片側に3~4人がけのサロンシートが並ぶ。座席数は改造前の約3分の1の84席で、乗客はゆったりと座れる。奈良の特産品を素材にしたスイーツなどを扱うカウンターも設けた。運転は週6日で、1日6便運行し、週1回運 ………

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