夢の国「オリエンタルランド」はガバナンスの墓場

リオープン(再開)銘柄だが株価が冴えない。「奥の院」の老害を市場が意識するからだ。

2022年6月号 DEEP

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東京ディズニーリゾート(TDR)を運営するオリエンタルランド(OLC)の株価が迷走している。4月27日に発表した2022年3月期決算は事前の赤字予想を覆し、最終損益が80億円の黒字に転換した。しかし、翌28日に同社株は一時前日比11%超急落し、約3カ月ぶりの安値更新となった。背景には会長兼最高経営責任者(CEO)の加賀見俊夫(86)による四半世紀を超えるワンマン経営に対する投資家の不信感に加え、3月末に「敗訴」した契約社員へのパワーハラスメント裁判が象徴する従業員マインドの荒廃などが指摘される。

市場予測と2倍の開き

OLC株は新型コロナウイルスの感染一服で恩恵を受けるリオープン(再開)銘柄として市場の注目を集めており、3月25日には年初から28%の上昇となる2万4850円の直近最高値を付けた。そんな下地に予想外の黒字が加わり、経営陣は決算発表後の株価急騰を目論んだに違いないが、期待は大外れとな ………

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