老害の極み! 日本電産「永守帝国」の誤算

日産から招いた関氏が降格。もっとも永守氏の側近が慰留したことで復活の芽は残った。これまでとは何かが違う。

2022年6月号 BUSINESS [老いが招く株価急落]

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日本電産は4月21日付の役員人事で、日産自動車からヘッドハントした関潤社長兼CEO(61)をCOO(最高執行責任者)に降格させ、創業者の永守重信会長(77)がCEO(最高経営責任者)に復帰する人事を発表した。降格の理由は、「満足できる業績ではなく、残念な株価になっている」(永守氏)というもの。昨年6月からCEOに就任して経営全般を見てきた関氏が「執行責任」を負わされることになった。降格人事と同時に発表された2022年3月期決算は、売上高が前年同期比18.5%増の1兆9182億円、営業利益が7.2%増の1715億円、純利益も12.2%増の1369億円となり、コロナ禍や半導体不足の中にありながら、いずれも過去最高を更新した。しかし永守氏が満足できない点は、大きく二つあると見られる。まずは10月の中間決算発表時に営業利益予想を100億円上方修正して1900億円としたのが、未達になった点だ。営業利益率 ………

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