公益通報を葬る! ファナック「忍野村」の怪

東急建設から本社地区の土地を異常な高値購入。東証や公認会計士協会に公益通報に及んだ社員を解雇する黒い体質。

2022年6月号 BUSINESS [黒い体質]

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富士山麓の名勝「忍野八海」から山中湖に通じる村道は「ファナック通り」と呼ばれる。路線バスは昼間の時間帯に限られ、しかも1時間に1本だけ。山梨県忍野村から山中湖に広がるこの一帯はかつて手つかずの針葉樹林が覆っていた。工作機械の頭脳と言えるNC装置や産業用ロボットの世界的メーカーであるファナックが、そんな見捨てられたような土地に工場進出したのは1980年。4年後には東京から本社も移し、以来、コーポレートカラーである黄色の建物群が次々と出現、今や敷地は約180万㎡にも及ぶ。「マンションハリモミ」、「ヴィラカラマツ」――。林の間に社宅が点在し、近くには「ファナック保育園」もある。木々を縫う通学路にはほぼ10mおきに監視カメラが設置されている。「狼屋」とあるのは社員向け居酒屋で、敷地内にはローマ風呂まであるらしい。まさに「ファナック王国」だが、高収入で知られる社 ………

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