業を煮やしたシルチェスターが岩手、滋賀、中国の地銀3行に大規模な増配を求める株主提案。
2022年6月号 BUSINESS
6月の株主総会シーズンが間近に迫るなか、例年になく慌ただしい業界がある。地方銀行だ。地銀の株主総会と言えば、同業や地元企業などとの株式の持ち合いによって「シャンシャン総会」で終わる代表格だったはず。それがいつになく動揺しているのは、穏健派のアクティビスト(モノ言う株主)として知られる英投資ファンドのシルチェスターが、地銀3行に対して大規模な増配を求める株主提案を行っているからだ。株主提案を受けたのは、岩手銀行、滋賀銀行、中国銀行。提案した内容は、「各行が保有する株式の受取配当金の全額」と「それ以外の純利益の50%」を配当に充てるよう求めるもの。さらに、低位にとどまるROE(自己資本利益率)を改善するため、50%の株主還元も求めている。50%の株主還元は銀行業界の最高水準といえ、シルチェスターが株式を保有するコンコルディア・フィナンシャルグループ(F ………
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