ニッケルフリー、コバルトフリーの「リン酸鉄(LFP)」系のリチウムイオン電池がEV搭載の主流に。
2022年5月号 BUSINESS
3月8日午前6時(日本時間午後3時)過ぎ、電気自動車(EV)・蓄電池業界を激震が襲った。ロンドン金属取引所(LME)のニッケル相場がトン当たり10万ドルを突破したのである。ニッケルはクロムなどとの合金材料で、最後はステンレス鋼や耐熱鋼となる。用途の70%はステンレス鋼が占めるが、最近はリチウム、コバルトと並ぶリチウムイオン電池の主原料という側面がクローズアップされており、EV業界は戦慄した。モルガン・スタンレーのアナリスト、アダム・ジョナス氏は「ニッケル高騰でEV1台の価格が1000ドル高くなる可能性がある」(2022年3月15日付ウォール・ストリート・ジャーナル電子版)と警告した。ニッケル相場は過去10年間、1万~2万ドルで推移していたが3月7日に高騰が始まり、8日午前5時42分に7万ドル超と史上最高値を更新、さらに18分間で3万ドル上乗せした。24時間余りで250%も急騰し、LM ………
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