「ギガプレス」の脅威 トヨタが中国車に負ける日

EVにシフトするかどうか。日本でそんな議論をしている間に、中国製EVの劇的な生産革新やスマート化が進んでいる。

2022年5月号 BUSINESS [ 不毛な「神学論争」の果て]

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中国の自動車輸出台数が2021年、前年比2倍の201万5220台となり、初めて200万の大台を超えた。自動車輸出大国である日本(2.1%増の約382万台)やドイツ(10%減の約238万台)に迫る勢いだ。主な輸出地域は欧州や豪州である。

化け物のような機械

中国の自動車輸出は12年に初めて100万台を超えたものの、その後は伸び悩んでいた。21年の躍進を支えたのがEVとプラグインハイブリッド(PHV)を中心とする新エネルギー車(NEV)だ。21年にNEVの輸出台数は前年比4倍の30万9633台と急成長した。その内訳を見ると、米テスラ上海工場で生産するEVが約16万台と半数近くを占める。同工場は、テスラ初の海外生産拠点として20年から稼働している。これをもって、中国は外資依存で輸出を増やすだけで、中国メーカーは世界市場で戦う真の実力は付いていないと判断するのは早計である。テスラ上海工場には全く新しい概念の生産手法が取り ………

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