迷走東芝で見え隠れする「車谷」の影

トップ交代は無血クーデターだった。新CEO島田は車谷と縁が深いが、狙いが定かではない。

2022年5月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

3月24日午前10時から開かれた東芝の臨時株主総会は注目を集めたわりに、わずか2時間あまりで終了した。会社提案の1号議案、すなわちグループ全体を2つに分割する案は反対多数であっさりと否決された。

残るは非上場化一択

総会が終わって社長兼最高経営責任者(CEO)の島田太郎は「企業価値向上のため、あらゆる戦略的選択肢を検討する」と語ったが、大株主でシンガポールを拠点とする3Dインベストメント・パートナーズが提案した「株式の非公開化か出資の受け入れを検討し、検討内容や受領した提案の詳細を株主に定期報告する」という議案も否決されている。誰もが「東芝はどうなってしまうんだ?」と思うことだろう。混乱する理由はほかにもある。昨年11月、東芝はグループをインフラサービス部門とデバイス部門、資産管理会社に分ける3分割案を発表した。年が明けて3分割案は2分割案に変わったが、原型である3分割案を ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。