「マレリの株主責任」には頬っ被りで金融界から総スカン。資本市場の規律を蔑ろにした因果応報。
2022年5月号 BUSINESS
「新スポンサーに(米投資ファンドの)KKRが候補として上がるのは如何なものか。株主責任・経営責任が曖昧になるのではないか」――。1兆3000億円超の債務整理を図るために「事業再生ADR」を適用申請したマレリホールディングス。同社が3月7日に開いた第1回債権者集会は、弁護士が申請に関する手続きの説明を終え、質疑応答の段になると会場の様子は一変した。無言で座っていた取引金融機関の担当者らから、株主のKKRに対する不満が噴出したのである。別の金融機関の担当者は「KKRは経営責任や、既存エクイティ投資の毀損をどう考えているのか」と詰め寄った。ところが、KKRからはジャパン代表の平野博文はおろか、誰一人出席しておらず、マレリのアドバイザーを務めるPwCの担当者が「我々はKKRのアドバイザーではない」と開き直る有様だった。
前号〈マレリ破綻の「A級戦犯」〉で詳述した通り、KKRはマ ………
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