「原子力の平和利用」を突き崩す「ザポロジェ原発」砲撃/チェルノブイリの「10倍被害」想定も

号外速報(3月21日 16:30)

2022年4月号 POLITICS [号外速報]

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1986年4月26日、史上最悪の原発事故を起こしたチェルノブイリ原発は2016年の新型シェルター完成により、100年の眠りについたばかりだった。それを呼び覚ましたのはロシア軍の銃声である。2022年2月24日、プーチン大統領の「特別軍事作戦」の第一の標的となったチェルノブイリ原発はさしたる抵抗もできず、ロシア軍の制圧下に置かれた。3月4日未明、欧州最大の発電設備容量を誇るザポロジエ原発に砲弾が撃ち込まれた。運転中の商用原発が攻撃を受けたのは原子力開発史上初めてのことである。原子炉から数百メートルの訓練用建物で火災が発生、間もなく鎮火したものの、発電所の運転管理はすべてロシア軍司令官の指揮下に置かれた。3月6日、ロシア国境に近いハリコフ物理技術研究所をロシア軍が制圧、「加速度駆動未臨界集合中性子源」と変電所が破壊された。ハリコフ物理技術研究所は1928年に設立された ………

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