殿様地銀「山陰合同」が東阪強化の嘘っぱち

豪華本店ビルの眼下には廃墟商店街。「お花畑」と揶揄される社外取締役が15年も君臨するガバナンス欠陥。

2022年4月号 BUSINESS

  • はてなブックマークに追加

いまや定期運行している唯一の寝台列車となったサンライズ出雲。JR東京駅を21時50分に発ち、揺られること約12時間。翌朝9時31分には、山陰地方の最大都市である島根県の松江駅に到着する。12城しかない現存天守の一つである漆黒の国宝松江城の天守最上階からは、かつて小泉八雲も愛した宍道湖など水の都と称される松江市内を360度一望できる。その南側からは、城下町のなかで異彩を放つ高層ビルを望むことができる。天守閣より高い14階建てで75mと山陰地方で最も高いそのビルは、地元の大銀行である山陰合同銀行(山崎徹取締役頭取)の本店だ。応接室などからは、「令和の殿様」の気分になるのも無理はないだろうというぐらいの眺望が広がる。ちなみに全国都道府県で最も高いビルが地銀の本店ビルなのは島根県のみだ。もっとも、高層ビル自体が悪い訳ではない。街のシンボルとして最上階の展望台を地元 ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。